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白色申告のメリットはほとんど無い?

確定申告

今までは白色申告のメリットと言えば「青色申告よりも手続きが簡単!」でしたが、現在ではそのメリットはほとんど無いようです・・・。それはなぜでしょうか。

白色申告者も記帳・帳簿等の保存が義務化

結論から言うと、平成26年分の確定申告より、白色申告をする人も記帳をし、帳簿・書類を5~7年間保存しなければならなくなったからです。記帳や帳簿・書類保存の必要がないというのは、それまで白色申告者にとってかなりのメリットでした。

前回の記事 フリーランスの天敵「確定申告」 では確定申告制度の概要を見てきました。その記事の最後でも触れましたが、確定申告の申告方法は大きく分けて青色申告と白色申告の2種類あります。そして、青色申告は手続きが複雑な代わりに特典が受けられるため節税効果が高く、白色申告は手続きが青色申告よりも簡単だが特典が受けられず、節税効果が低いということも学びました。

では白色申告者も記帳・帳簿等の保存が義務化されてしまった現在、白色申告にはどのようなメリットが残っているのでしょうか。

白色申告に残された数少ないメリット

1.事前申請の必要がない

これは事前に「私は白色申告しますよ」という届け出を提出する必要がないということです。白色申告は原則的な申告方法であるため、事前申請をしなければ自動的に白色申告となります。逆に言うと、青色申告をするためには事前申請が必要となります。

2.複式簿記をつける必要がない(簡易簿記で良い)

白色申告の記帳方法は複式簿記ではなく、簡易簿記で良いことになっています。簡易簿記と複式簿記の違いについて簡単に説明しますね。

 

◆簡易簿記(単式簿記)

簡易簿記とは家計簿のように、単一の科目のみで記録する方法です。単式簿記とも言われますが、この記事では簡易簿記と表記しています。

簡易簿記の記入例(現金出納帳)

日付摘要収入支出残高
10月1日前月繰越50,000
10月5日ガス代2,00048,000
10月10日機材代10,00038,000
10月15日商品販売20,00058,000

上の例であれば「現金」という一つの科目に絞り、現金の出入りのみを記録しています。簿記について知識がなくても容易に記帳ができ、リアルタイムの残高が把握できるのがメリットです。

 

◆複式簿記

複式簿記とはすべての取引について、二つの科目を用いて記録する方法です。簿記を勉強したことのある方であれば馴染みのある記帳方法だと思います。先ほどの簡易簿記の例を複式簿記で記入するとどうなるか見てみましょう。

複式簿記の記入例(現金出納帳)

日付相手科目摘要収入支出残高
10月1日前月繰越50,000
10月5日水道光熱費ガス代2,00048,000
10月10日消耗品費機材代10,00038,000
10月15日売上商品販売20,00058,000

どこが変わったかわかりましたか?わかりやすく背景を黄色にしておきました。
複式簿記では「相手科目」という項目が増えていますね。現金とその相手科目の二つの科目を用いて記録していることがわかります。こうすることで、上の商品販売の例で言うと、「現金が20,000円増えた」という情報と同時に、「売上が20,000円あった」という二つの情報が得られるわけです。このように取引の二面性に着目する記帳法を複式簿記といいます。
簡易簿記よりも複式簿記のほうが手順は複雑ですが、複式簿記によると正確な会計処理ができ、資金の収支だけでなく、全体的な財政状態や経営成績が把握できるという大きなメリットがあります。

 

さて、ここまで白色申告に残された数少ないメリットを見てきましたがいかがだったでしょうか。嫌味っぽいかな(笑)。白色申告の記帳方法が簡易簿記で良いということは、青色申告の記帳方法は複式簿記でなければダメということになりそうですよね。

・・・半分正解で半分間違っています。実は青色申告にも2種類あるんです。青色申告が様々な特典を受けられるということは前に述べた通りですが、その特典の内容が違います。いわゆる65万円控除10万円控除です。65万円控除のほうは複式簿記による記帳でなければなりませんが、実は10万円控除のほうを選ぶことで、青色申告でも簡易簿記による記帳が許されるのです!
つまり白色申告の2つ目のメリットは無いも同然です・・・。

※○○円控除とは、課税の対象となる所得金額(課税所得)から○○円分差し引くことができる制度です。

白色申告

白色申告のデメリット

ここで追い打ちをかけるかのように白色申告のデメリット、いきます!

1.特別控除がない

特別控除というのは前述した65万円控除や10万円控除のことです。この特別控除が無いため、白色申告では青色申告と比べて課税所得が大きくなってしまいます。

2.赤字の繰り越しができない

青色申告であれば赤字を3年間繰り越すことができますが、白色申告ではそれができません。例えば1年目が100万円の赤字(課税所得がマイナス100万円)、2年目が200万円の黒字(課税所得がプラス200万円)だったとしましょう。
青色申告の場合であれば、2年目の黒字200万円から1年目の赤字100万円を差し引いて100万円の課税所得とすることができます。
しかし白色申告の場合は、2年目の黒字200万円から1年目の赤字100万円を差し引くことはできません。よって2年目はそのまま200万円の課税所得とみなされ税額が計算されてしまいます。なんだかすごく損をしている気がしますよね。

3.事業専従者に対する給与を必要経費にできない

事業専従者とは、納税者である個人事業主と生計を一にしている配偶者や、その他15歳以上の親族であり、かつ年間6か月を超える期間その事業に専ら従事している人のことです。青色申告の場合、青色事業専従者給与といって事業専従者に対する給与を相当と認められる金額の範囲内であれば必要経費にできますが、白色申告の場合はそれができません。白色申告にも事業専従者控除という制度がありますが、最大でも配偶者は86万円、それ以外は一人につき50万円という制限があります。

 青色申告ができるようになろう!

以上、白色申告のデメリットでした。ここまで見てきて白色申告をする気が無くなってしまった方が一人でもいらっしゃれば幸いです。
私も個人事業主として確定申告をする際には青色申告をしようと思っています。一度やり方を覚えてしまえば次以降はきっと楽になるはずです。一緒に頑張っていきましょう!

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